先日、私が住むペナンが舞台の映画『SMALL TOWN HEROESー英雄假期』を観てきました。
孤児院での人間模様を描いたコメディ映画で、前半は大いに笑わせつつ、後半では人間愛、多民族の摩擦も織り込んで、涙、涙、涙。ペナンの自然も美しく、郷愁を誘います。
メインは中国語とマレー語、字幕はマレー語・中国語・英語で、ついていくのがちょっと大変(汗) また正直、前半は矢継ぎ早の中国語に疲れましたが💦 それも含めて「リアルなマレーシア」が感じられる素晴らしい映画でした。
ネタバレしない範囲で見どころをお伝えします!
主役の男子二人の演技がとにかくうまい!映画「Crazy Rich Asians」やドラマ・CMなどに出演経験があるそう。他の子たちも自然体で、笑いの時は体当たり、シリアスな場面では演技とは思えぬリアルさ。
脇を固める大人たちも、キャラが濃く魅力的。特に中国語が堪能なマレー系のボランティア教師「アイス・コソン」が可愛いんです♪
孤児院はマレー半島本土側の設定で、ある場面でペナン島へ小さな冒険の旅をします。その際、今はなき本土と島を結ぶフェリーが登場するんですが、老朽化のため惜しまれつつ引退したフェリーの勇姿をぜひご覧ください!
また、ペナンの九寨溝と呼ばれる「Frog Hill」がたびたび登場するのも見どころの一つ。Frog Hillは錫の採掘跡地に発生した景勝地で、日本のミュージックビデオ撮影などにも使われています。
Frog Hill、こんな感じのところです↓
他にも、見渡す限りの田園風景や、ペナン名産の◯◯◯◯販売なども、見どころです!
孤児院で暮らす子ども、その親、また周囲で関わる大人たちにも、様々なドラマがあります。血のつながりとは?真実の愛とは?親子での理想の違いなど、考えさせられます。
前述のボランティア教師「アイス・コソン」を演じたマレー系の女優さんは、中華系の公立小出身だそう。
マレー系やインド系のお子さんの中には、中国語習得の為に敢えて中華系の学校へ行く子がいるのも事実で、大人でも福建語(中国南部の方言、ペナン州の中華系の間で使われる)が話せるインド系マレーシア人もいたり。その一方、多民族国のマレーシアにあっても言語が不得意な人もいて。
また多文化共生とは?各人種は「仲良く手を取り合っている」のか、それとも…?綺麗事だけではないのも、リアルだなぁと。
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住民や旅行で何度もペナンを訪れた方なら、知ってる場所がたくさん出てきます。
賑やかで、笑えて、切なくて。旧正月の場面も盛り込まれたこの映画、もし興味が湧いたらぜひご覧になってみて下さい!