子どもに負担を掛けることはマイナス?ー多言語教育でマレーシア人から学ぶことー

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日本の春休み期間に向けて、いろいろな方とメールやSkypeでお話していますが、みなさん心配されているのが、英語のキャッチアップに加えて「日本語維持 または 日本の勉強との両立」について。
日本の勉強を並行して行うかどうか…これは各ご家庭の考え方と優先順位によりますが、お子さんをインターに通わせたとしても「読み書きなど最低限の日本語は身に付けさせたい」と考える親御さんは多く、1日中英語環境に居るとどうしても日本語力が落ちていくのは否めないんですよね。でも日英両方で対等な教育を、となるとお子さんに二重の負担がかかることに...(> <)
ーー日本語維持・日本の勉強はどのように続ける?
マレーシアへ教育移住する方には、大きく分けて二通り。
①大学進学も含めて海外に留まる予定だが、日本語を維持させたい
②留学は期間限定でいずれ帰国することが前提、日本語+日本の勉強レベルを維持させたい

どのお子さんも、最初はインターの勉強についていける英語力を付ける事で必死だと思うので、必然的に日本の勉強は後回しになってきます。生活が安定し学校生活に慣れるまで、2〜3ヶ月は必要でしょうか。移住後の生活も落ち着いて、並行して日本の勉強を!となった時、以下の方法で、各自努力していく事になります。
1)日本からドリルや通信教育の教材を取り寄せて自宅学習を続ける
一番手軽だけど親の根気も必要!(汗) でもやる気さえあれば一番経済的で継続可能な方法です。
2)日本語補習授業校へ通う(ペナン)
土曜日午前、1週間分の国語授業が行われているそうです。詳細はこちらまで →日本語補習授業校
3)日本人向けの学習塾へ通う
日本での中高受験を控えたお子さんや、インター生向けの日本語の補習などを行う塾があるそうです。ペナンはこちらなど →岩﨑学園
4)夏休みなど一時帰国時に日本の学校へ編入
自治体によって受入れの可否があるそうですが、帰国の度に日本の学校へ編入しているお子さんもいらっしゃいます。ただこれも高学年になると学習内容が高度になり、なかなか厳しそうです。詳細は各自治体へお問合せ下さいね!
ちなみに我が家は、②大学進学も含めて海外に留まる予定だが日本語を維持させたい の方で、
現状はこんな感じ...
◎12歳娘の場合(現在インターYear6)
小4まで日本の公立校へ通ったので、日本語の基礎は完成しています。
でもインター生活が長くなるにつれ、日本語(特に漢字の読み書き)の衰えを自覚している様子。特に課題を与えてはいませんが、自発的に日本語で日記を書いたり、時々日本語の本を読んだりしています。
◎5歳息子の場合(現在ローカル保育園で英語・中国語の学習中)
英・中と同時進行はかなり無理があると考え、今まで日本語読み書きは一切教えていませんでしたが、そろそろ自宅学習を始めようかなと思っています。2)の補習校も、日本の行事などを体験できるのはとても貴重なので検討中です。
英語だけでも大変なのに、帰国を前提としているお子さんは「帰国時の学年で日本の勉強についていけるだけの学力を維持しなければならない」のでさらに倍の努力が必要!実際、友人のお子さんでも数人居ますが、1)〜4)のほぼ全てを実践しています。我が家のように国外に留まるとしても、日本語学習を並行して行うのは親子共々相当な努力が必要かと。。。
英語のキャッチアップにもTuition(学校外での補習)が必要だったりするので、日英両方は金銭的にも負担が大きくなります。
...と、ここまで現実が分かって来ると、Mangoを含め親はみな、ふと立ち止まるワケです。
子どもに二重の負担を掛けて勉強させるのはどうなのか?
母子留学の場合、家族が離れて暮らしてまでマレーシアへ教育移住する価値があるのか?

私も移住当初は、子どもに負担掛けて申し訳ないなーと思う部分もありました。将来の為とは言え、やっぱり一番大変なのは子どもたち本人だから。でもローカルのお子さんたちを見ていて分かったんですよ。
「多言語は自然になんとなーく身に付いたワケでは無いんだ」と...。
ーーマレーシアの多言語環境
マレーシアでは就学前の幼稚園で足し算・引き算・掛け算・簡単な割り算まで習得させ、中国語に平仮名やカタカナは無いのでいきなり漢字を習います。それも20画以上のかなり難しい漢字だったり...正直言って、超・詰め込み式です!なんと、息子のローカル保育園では期末テストが行われ、保護者面談では子どもの習熟度が親に伝えられます。

保育園の算数・マンダリン・英語のノート。

保育園の算数・マンダリン・英語のノート。時々宿題も出ます!


そしてマレーシアでの公用語は「マレー語」なので、マレーシア国籍のお子さんは中華・マレー・インド系に関わらず、どの学校に通っていても、Bahasa Melayu(マレー語)の授業は必修だそうです。インターでもBahasaの時間は必ずあり、その間 他国籍の生徒はESLなどを受講しています。
つまりインターに通うマレー国籍の生徒は有無を言わさず英・馬の二カ国語が必修で、そこに各人種のルーツ言語であるマンダリンや福建語やらタミル語やらが加わるので、負担が心配云々ていうレベルをとっくに超えてる...(@.@)
英語・マレー語・北京語・福建語などを自在に操るマレーシア人は、こうした幼年期や義務教育を経て「努力を続けた結果のマルチリンガル」なんですよね。もちろん色んな方が居るので全てこの限りでは無いし、幼年期から机に向かわせる事には賛否両論あります。でもこれからの日本人は、こんなスゴい人たちと世界で渡り合って行かねばならないのが現実。日本人まだまだ甘〜い!!とも思うのです。
娘のTuitionで使用しているワークブック。文字が細かく、大人のMangoも知らない単語がびっしりと...

娘のTuitionで使用しているワークブック。文字が細かく、大人のMangoも知らない単語がびっしりと...


マレーシアのインターに「のびのびした教育」をイメージしていたり「日本の詰め込み学習に疑問」を抱いている親御さんが多いのですが、外国人を受け入れる多民族国家ならではの「大らかさ」はあっても、それはイコール「のびのびとした教育」では無い気がします。
ディベートやプレゼンテーションを取り入れた授業が多いので「自分で答えを導き出す力」は要求されますが、それに応じた英語力を身に付けるためには実は「詰め込み学習」が必要な場面も多く、留学生でも成績はシビアに判断されてしまうんです。
...と、なんだか厳しい、ネガティブ面ばかり書いていますが、それじゃあ「子どもに負担を掛けることはマイナスなのか?!」というと、いやいや、実はそうでも無いんじゃないか?とMangoは感じています。
ーー負担・努力の成果はプラス面にも
12歳娘の場合、努力が実を結んで「勉強しただけ結果はきちんと現れる」という実感を持てたことが、本人の大きな自信に繋がっていきました。日本では塾など一切通った事の無かった娘ですが、ペナンに来てから自ら勉強する事の楽しさ・手応えを自分自身で感じられた様です。ま、時々「もう勉強したくなーい!」とか言ってますけどね^^;
5歳息子も鉛筆を持つ手すらおぼつかなかったのが、最近はbとdを間違えることも少なくなりました。「ほいくえん、いきたくない〜」とグズる朝もありますが、持ち帰ったプリントを私に見せては「leafもfrogもぜんぶグリーンで仲間だよ!」「このマンダリンはむずかしかったけど、がんばって書いたよ!」等と嬉しそうに報告してくれ、まんざらでもなさそうです。
頑張った結果=自信がつくという経験値 → 次へのモチベーションへ繋がり → さらには生き抜く力のベースとなっていく。なので、子どもに負担を掛けることはマイナス面ばかりでは無いと思うようになりました。何より子どもたちが大きく成長する姿を見せてくれた時、親は言葉に出来ない大きな喜びを感じることができますよ!これは想定外でした。
あ、でも親も一緒に何か努力しないとダメですね。口だけで「ガンバレ」と言った所で、子どもにはちっとも響かないので。たくさん褒めて、無理をし過ぎていないか、大きく見守りながら...。
ーー教育移住、その先にあるもの
実はMango家の子どもたち、「日本以外の国で永住権→市民権→国籍を取ること」が最終目的と考えています。容易ではないと分かっているがゆえ、負担がどーのと嘆いている場合ではないのが現状です。どんなに負担でもやらねばならんのです。家族離れて暮らすことは寂しいけれど、これは私たち夫婦が決めた道。我が家は引き継げる資産も無いので、語学はもちろんですが「他国で生き抜ける総合的な力を付ける事が、子どもたちに残せる唯一の財産」と考えています。
子どもに何を残してあげたいのか。教育移住の真の目的は何なのか。
子どもの限界は親が決めることじゃない。子どもの可能性を信じてあげるのも親の役目かなと思います。我が家もまだまだ先は長く試行錯誤の毎日ですが、みなさん一緒にがんばりましょう〜!
定規の使い方を5歳で習うとは思いもしなかった!日本語もがんばろう息子!!

定規の使い方を5歳で習うとは思いもしなかった...息子よ、日本語も一緒にがんばろう!!

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