マレーシアから世界とつながる

子どもをペナンに単身留学させる方法ー②ホームステイ

前回のボーディングの記事から随分時間が経ってしまいましたが、今回は「ホームステイ」そしてお子さん単身滞在のカギとなる「ガーディアン」についてご紹介します。タイ・インドネシア・中国・韓国などからの単身留学生が、大勢ペナンで頑張っていますよ!

前回はボーディング(寄宿舎)付きインターナショナルスクールのご紹介をしましたが、いずれも学費が少々お高め…(> <)。なので、他のインターで学費を抑えつつお子さんを単身で留学させたい場合、下記いずれかの方法でホームステイを利用する事になります。

①ホストファミリー宅にて留学生1〜2人がホームステイ
②ガーディアン所有の施設内で複数の留学生がホームステイ

どちらも受け入れる人が「保護者=ガーディアン」という事になりますが、違いは預かる人数と設備の大きさですね。韓国人の場合、既に親子留学している家庭が留学生を迎える ①ホストファミリー宅 が多くみられますが、その他アジア各国からの留学生は ②ガーディアンのもとで複数留学生 が多い様です。②の一例として、ローカルT夫婦がガーディアンとなっているステイ先をご紹介しますね。

《ガーディアンT夫婦経営のホームステイ》

・現在預かっている留学生は、ローカル生徒も含めて5カ国・15名(9歳〜18歳)
・同じコンドミニアム内の6ユニットを学生用として確保
・留学生の通う学校はインター・ローカル私立など合計5校
お部屋は、ガーディアン夫婦が住むユニットをメインとし、その他のユニットを様々な事情を考慮しながらを決めているそうです。例えば…
・まだ幼い8〜9歳前後のお子さんならガーディアン夫婦と同じユニット
・中学生以上なら、少し年齢が上の学生と同室にして英語力UP↑を狙う
・逆に同学年でライバルになり得る子ども同士を同室にすることも
・同じ国籍の子どもたちは敢えて別室にする

年齢や性別・子どもたちの性格・語学力(英語・中国語)などを見極めつつ、だそうです。
次に施設の様子を写真でご紹介します。

こちらは15歳〜18歳の留学生3人のユニット。一番年長者は現在1人部屋だそうです。窓からは海が一望出来るし広い!12畳くらいはあります。(焦点をぼかしています)

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夕食はガーディアンのユニットへ集まって全員で食べますが、朝食のみ各ユニット内のこんなダイニングでとります。パン・チーズ・牛乳・などが常備されているそうです。

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キッチンも自由に使えます。カップラーメンや軽食などをストックしているお子さんもいるそう。

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ベランダからの眺め。目の前どーんと大海原です!洗濯・掃除などはお手伝いさんがやってくれます。

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そしてこちらはコンド内のプール。この他、スポーツジム・卓球場・スカッシュコートなども有り、共同生活を送る留学生同士、週末は一緒に遊んだりするそうですよ。新しくはないけれど管理が行き届いていて、とても快適なコンドミニアムです。

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こちらのホームステイでは生徒の学校が数校に分かれているので、就寝時間などは各ユニット毎に異なり、施設内の共通したルールは少ないですが、大まかには以下の通りです。

・下校後や週末に勝手に外へ出たり、外部の友人と遊ぶのは不可
・プールやジムなど、コンド内であっても部屋の外に出る際はガーディアンへ連絡を
・週末にはスーパーやショッピングモールなどへ買い出しへ(希望者のみ)
・その他の場所へ遊びに行きたい場合、子どもたちの中で希望者を募って対応

実はこのガーディアン夫婦、二人とも元教師。ご自身の息子さん2人はすでに立派に成人し、現在は子育て・教師の経験をフルに活かしたこのガーディアンの仕事にとても情熱を注いでいます。その情熱は英語・中国語を習得させる事だけではなく、学校生活全般・家族とのつながり・精神的なケアまで、幅広く、そして深く。

どの子どもたちも英語や中国語の習得が目的なので、勉強にはとても厳しいです。子どもたちの下校後は、自宅でみっちり補習を行ってくれます。「でも小さい子たちが私のベッドに入って来て、一緒に寝る事もあるのよ〜」と奥様が仰る通り、子どもたちの様子を見ていても本当に慕われているのが良く分かります。厳しくも愛情溢れるお二人なのです。

そんなT夫婦から、各国からの留学生事情を聞く機会が頻繁にあるのですが、日本人に対しては厳しい目線も…。

「日本人はどうして子供を留学させないの?」
「他国の親たち、みんな先を見据えて子供を外に出してるよ」

そうなんです。ここ数年、311後の親子留学は爆発的に増えたものの、日本全体で考えるとごく一部に過ぎません。まして単身留学となると、その数は本当にまだまだ少ないのが現状。

「日本の中で全てが完結し、国内に留まる分には他言語を学ぶ必要性がない。」
「多くの日本人は、様々な面でまだ日本が一番優れていると考えているから。」

とMangoなりの分析を伝えると、

「かつての日本は素晴らしかったけれど、残念ながら今は違うね。」

とバッサリ。いや…T夫婦の仰る通りなんです。いまや日本は、色んな意味で世界から置いて行かれていて、英語が出来ない or 外の世界を知らないのが理由の一つな気がしてならないです。

祖父母の世代なんか、マレーシア=ジャングルって思ってる人も多いし(苦笑)、若い世代でも、シンガポールやクアラルンプールが東京かそれ以上に都会だって事、知らない人も意外と多い。ペナンで暮らしていても、様々な場面で日本の価値が落ちているな…と感じる事も少なくありません。あと「日本人=英語できない」はこちらでラジオ番組のネタになるほど有名という、悲しい現実…(T T)

日本の子どもたちの将来が心配だし、もどかしい。日本に一生留まるなら必要のない心配だろうけれど…放射能汚染の現状から考えても、将来的には国外へ出ざるを得ない状況になると思うし、もしそうでなくても働きたい・住みたい国にどこでも移れる為の語学や経験という「人間力のオプション」を身につけておいて損は無いと思うのです。

また過去記事にも書いた様に高学年からの留学はリスクが高い為、Mangoも以前はあまりお勧めしてきませんでした。ただ各国からの留学生の様々な実例を見聞きし、リスクを踏まえた上で本人にやる気があるのであれば、年齢に関係なく挑戦したらいいのでは?という風に考えが変わってきました。もちろん親子共に相当な覚悟と様々なプライドを捨てての努力が必要ですが…留学・ホームステイの体験で得るものはプライスレス!だと思うのです。そしてセカンダリー終了後の選択肢は、大学進学以外にも様々あります。(これはまた改めて記事にします)

英語が必要かどうかは人によるだろうし、思想を押し付けるのもその逆も好きじゃないのですが、「英語プラスαが世界標準」なのは、もはや紛れも無い事実…なのでお隣のタイやインドネシア・中国・そしてオーストラリアなどからも英語・中国語の習得目的で留学生がひしめいているペナンです。この現実を目の当たりにすると、発音がどうとかネイティブ英語がどうとかより、親の出来る範囲で子供に選択肢を増やしてあげれば良いんじゃないか、とも思うのです。

…とこんな感じで、Mangoは「日本人の英語力底上げ」を勝手に使命と感じている今日この頃(もちろん自分も含めて)子どもたちだけでなく、親の私たちも一緒に英語頑張りましょう!

さて気になる費用。ホームステイ施設によって若干異なりますが、年間約75万円前後が平均です。インターの学費は安いところで年間50万円〜なので、合計留学費用は年間125万円〜となります。留学するお子さんがお一人の場合は、親子留学よりも単身留学の方が経費が安く済むと思います。(生活スタイルによっても異なります)

ガーディアンは、親元を離れて暮らす留学生にとって親代わりであり、家庭教師でもあり。施設の安全性などはもちろん重要ですが、ガーディアンの人柄が留学成功の大きなカギを握っています。残念ながら、お金の為だけに留学生を引き受けるガーディアンも少なくないので、紹介するホームステイ先はMangoが様々な角度からかなり厳しくチェックしています。

上記の他にもホームステイ先はありますので、お子さんのペナン単身留学を検討中の方はご相談下さい。1人でも多くの日本人に、ここペナンで留学生活に挑戦して欲しいです!