みなさん初めまして、庄村 夢(しょうむら ゆめ)と申します。
私は国際交流基金の日本語パートナーズ マレーシア5期としてペナン州の公立の中等教育機関に派遣され、現地の先生方や生徒たちと毎日楽しく過ごしています。
「日本語パートナーズ」とは、アジアの中学校・高校で、現地の日本語教師のアシスタントとして、授業サポートや、日本文化紹介を通じた生徒や地域の方々との交流のほか、現地の文化や言語などを学び、学んだことを積極的に日本の人々に伝えるプログラムです。
さて6月に、私の赴任先の学校で「HARI GURU(先生の日)」のお祝いがありました。マレーシアの学校には、先生に感謝する「HARI GURU」という日があります。この日は、先生も生徒も、お気に入りの服を着たり、民族衣装を着たりして、ドレスアップします。
私の学校が女子校ということもあり、みんな、おしゃれに気合いが入っています。生徒たちの制服姿しかこれまで見たことがなかったので、みんなの大人っぽく綺麗な姿に圧倒されました。
バジュ・クロン(マレーシアの民族衣装)、チャイナドレス、サリー(インドの民族衣装)や、それらをアレンジしたドレスが見られ、多様性の国マレーシアならではの光景だと思いました。どの衣装もきれいで、興味深くて、その国や民族の女性の美しさを引き出すデザインや色が、よく考えられています。
私はババニョニャ(マレー系と中華系の混血の人たちで、マラッカやペナンに多いと言われている)の民族衣装、バジュ・クバヤを着ました。
この鮮やかなピンク色のクバヤ(上に来ている長袖の服)ですが、現地の日本語の先生が以前に着ていたものをいただきました。ロングスカートは、日本語パートナーズ仲間の一人にプレゼントされたものです。そして髪飾りの花は、学校の寮の生徒にもらったもの・・・。周囲のたくさんの人たちに支えられて、私はマレーシア生活を送ることができているのだな、と改めて感謝の念でいっぱいになりました。
この日は、午前中はみんなで食事をし、写真を撮り、午後は先生同士のプレゼント交換や、生徒の楽器演奏やダンスのパフォーマンスなどを楽しみました。こんな風に、現地の学校行事を生徒や先生と共に体験できるのも、日本語パートナーズ活動の魅力のひとつです。
庄村 夢
高校時代に2年間の米国留学、大学時代に8カ月のカナダ留学を経験し、日本語を母語としない人に日本語を教える「日本語教師」の仕事に興味を持つ。大学卒業後、約18年間、日系のメーカーに勤務。退社後、日本語教師養成講座420時間コースに通学。2018年に日本語教育能力検定試験に合格。2019年1月より9月末まで、国際交流基金 日本語パートナーズ マレーシア5期として、ペナン州の公立中等教育機関に派遣され、日本語クラスのアシスタントや日本文化紹介などの活動に従事。