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褒められ上手に褒め上手、どちらもメリットはたくさん!今すぐできる2つの事

こんにちは。海外生活17年、心理カウンセラーのエイミーです。
前回のコラム『褒められたら何と答えますか?』の続きをお届けしたいと思います。

人から褒められた時に「そうなんです!」と言うのは、「自慢しているみたいでちょっとできない」というお声を聞きました。つい「そんなことないです」と言ってしまうクセがある方も多いと思うので、今日は今すぐできることを2つお伝えします。

まず、好評価を受けて「謙虚に対応すること」が日本では多いですよね。そこをいきなり変えてと言われても…と思うのは無理もないです。でも実は、日本で当たり前と思っていても、必ずしも「海外でも同じ、通用する」とは限らないんです。

日本の謙虚さ、海外ではどう映る?

海外の多くの国では、謙遜すると「自信がないのかな?」「なぜ否定するの?」と疑問に思われることが多いのです。

謙虚でいることも日本の良さではあると思うのですが、日本はどんどん国際化しています。海外からの観光客も増え、日本で働く外国人の数も増えている。そして、子育てや教育の見直しが緊急に必要ではないかと気づかされる調査結果があります。

出典:内閣府『平成26年版 子ども・若者白書(概要版)』特集 今を生きる若者の意識~国際比較からみえてくるもの~

「自分自身に満足しているか」の質問に対し「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答した日本の子どもの割合は45.8%で7カ国中最下位

「自分には長所がある」が68.9%で7カ国中最下位

「うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組む」が52.2%で7カ国中最下位

つまらない、やる気ができない若者が76.9%で7カ国中トップ

日本の子どもは、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの6カ国と比較して「自己肯定感」が一番低い結果です。

子供たちが自信を持つために、親ができる2つのこと

先ほどの統計結果をうけ、子ども達を変えていくには「褒める」こと、その「褒めを受け入れて行く」ことを、まずはオトナがしていくのがカギだと私は思っています。

とは言っても、「そんなことないです」とつい言ってしまうクセがある…そこで今からできる2つのことをお伝えします。

今すぐできる その① 「ありがとう」と「お陰様で」

ほめ言葉をもらったら

「そんな風に思ってくれたんだね、嬉しい、ありがとう」

「〇〇さんのお蔭です!」

この表現なら、変えて行けそうじゃないですか?

今すぐできる その②「褒めポイントを意識する」

今まで褒められてきていない大人にとって「褒め方も褒められ方も、いまいちピンと来ない」かもしれません。

でも先ほどの統計が示すように「褒められない、褒め言葉を受け入れられない」なんて言っている場合ではないのです。

褒めるのなんて「照れくさい」という方もいると思います。中には性格や容姿に対して褒めなければいけない、と思っているかもしれませんが、実は別の部分にポイントがあります。

褒める対象はその人の「行動」に対して

おはようと言ってくれた
書類を渡してくれた
電話に出てくれた
ゴミを捨ててくれた
笑顔で話してくれた
ご飯を作ってくれた
宿題に取り掛かってる

行動に対して、「できていますね」「いいですね」と言うのなら恥ずかしくないですよね。

この言葉を使うことで、褒めてくれた人に対しても感謝を伝え、そして言われた側もその言葉をそのまま肯定できます。

せっかく褒めてくれたんですもの。両者共にいい気分になれたらいいですよね。大人がこのコミュニケーションのやり取りを当たり前にしていったら、子ども達も自然と身につけることができ、自己を肯定する助けとなると思うのです。

大人だって褒められたら嬉しいはず!「評価していますよ、感謝していますよ」という気持ちを伝えて、心地いい連鎖を広げていきましょう。


吉田エイミー
心理カウンセラー。東京都出身、海外生活17年目。
洗足学園短期大学英文科卒業、アメリカボストン・レスリー大学卒業、アメリカボストン・ノースイースタン大学カウンセリング心理学修士過程修了。

アメリカでは心理カウンセラー、スクールカウンセラー、日本人留学生アドバイザーとして活動。帰国後は私立大学の学生相談員、日本へ赴任する外国人駐在員ファミリーのサポート業務に従事。マレーシア・クアラルンプール在住時は、教育移住・留学相談、学校見学アレンジ等を行った経験も有り。人種を問わず多くの方から「海外子育ての自信がついた」「可能性が広がった」といった声が寄せられている。